ダイヤモンドの石言葉とは?特徴や歴史、価値の決まり方も紹介

ダイヤモンドの魅力は強い輝きを放つ見た目の美しさだけでなく、特別な意味が込められた石言葉にもあります。ダイヤモンドは「永遠の絆」をはじめとする石言葉を持っており、石言葉に込められた意味を重視してダイヤモンドジュエリーを選ぶ方も少なくありません。

この記事では、ダイヤモンドの特徴や石言葉を紹介します。また、カラーダイヤモンドの魅力と色の効果についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

・目次


ダイヤモンドの特徴

ダイヤモンドは、「宝石の王様」と呼ばれるほどの美しさを有する宝石です。他の宝石に比べて屈折率が高く光がよく反射することから、美しい輝きを放つ宝石として人気を集めています。

また、単一の元素で構成されている点もダイヤモンドの特徴のひとつです。ダイヤモンドは炭素(C)でできています。単体の元素の結合でできている数少ない鉱物の中でも、宝石として使われているのはダイヤモンドのみといわれています。

炭素原子の結合距離が近いダイヤモンドは非常に硬く、「世界一硬い石」とも呼ばれているほどです。ちなみに、和名では金属で最も硬い物を意味する「金剛石」と呼ばれています。

このように非常に高い硬度を誇るダイヤモンドは、永遠の絆を象徴する存在となっています。

ダイヤモンドが大人気の宝石となったのは数百年前から

ダイヤモンドの歴史は、紀元前4世紀頃にインドで発見されたのが始まりとされています。しかし、ダイヤモンドが現在のように人気の宝石として扱われるようになったのは、およそ数百年前のことです。

本来、ダイヤモンドは原石のままだと輝きの強さがあまり引き立ちません。そのため、昔はルビーやサファイアなどのカラーストーンのほうが人気を集めていました。

そんななか、15世紀にベルギーの研磨師ベルケムがダイヤモンドの研磨方法を発見しました。17世紀にブリリアントカットが発明されてからは美しく輝く宝石としてさらに注目を浴び、宝石の王様としての地位を確かなものにしました。


ダイヤモンドの石言葉

ダイヤモンドの代表的な石言葉は「永遠の絆」「純潔」「清浄無垢」です。

永遠の絆の象徴であるダイヤモンドを贈る行為には、「永遠の絆を贈る」という意味が含まれています。永遠の絆を贈る・誓うという意味を込めて、ダイヤモンドを用いた婚約指輪や結婚指輪を贈る方も少なくありません。


ファンシーカラーダイヤモンドの特徴

ダイヤモンドは無色透明の色合いをしたものが代表的ですが、全てのダイヤモンドが無色透明なわけではありません。ダイヤモンドの色は内部構造や不純物などの様々な要因で変わり、色のあるダイヤモンドは「ファンシーカラーダイヤモンド」と呼ばれています。

カラーによって希少性が大きく違い、また色が入ることで無色透明のダイヤモンドとは違った印象になります。以下では、代表的なカラーダイヤモンドの特徴や色の印象を紹介します。

ピンクダイヤモンドの特徴

ピンクダイヤモンドは主にオーストラリア北部のアーガイル鉱山で採掘されていた宝石です。ピンクダイヤモンドの生産量は無色透明なダイヤモンドの生産量の1%以下と言われています。

女性に人気のあるピンクは穏やかな気持ちにさせる色で、恋愛運やパートナーとの良好な関係を連想させることが多いです。

そのため、ピンクダイヤモンドを使用したブライダルリングも人気があります。

ブルーダイヤモンドの特徴

ブルーダイヤモンドは、カラーダイヤモンドの中でも特に希少性が高い宝石です。

出現率は通常のダイヤモンドの10万分の1しかなく、市場に出回ることもほとんどありません。美しい品質の多くはオークションなどで取引されており、高額な値がついたものはニュースになることもあります。

それだけ希少なため、市場で出回っているブルーダイヤモンドのほとんどはライトブラウンやライトイエローのダイヤモンドに放射線処理を施して鮮やかなブルーに変えた処理石です。購入の際は処理石かどうか確認し、納得した上で購入するようにしましょう。

ブルーは「誠実・信頼・清らかさ」を表し、聖母マリアを表す色でもあります。

結婚式で花嫁が身につけると幸せになれるというおまじない「サムシングブルー」にあやかって婚約指輪や結婚指輪にブルーダイヤモンドを入れるのも人気があります。

グリーンダイヤモンドの特徴

グリーンダイヤモンドは緑色の美しい輝きを放つ宝石です。地中で微量の放射線を浴び、構造に欠陥が生じることで緑色になるといわれています。

少しグレーがかった渋みがある落ち着いた色合いのものが多いです。

緑色は安らぎを与えてくれる色で、調和や安定などの意味があります。身につける人の心を穏やかにしてくれるかもしれませんね。

レッドダイヤモンドの特徴

レッドダイヤモンドも、希少性が高いです。ニューヨークのオークションにて、鮮やかな0.95ctのレッドダイヤモンドが88万ドルで落札されたことがあります。

なぜ赤色になるかは今でもはっきり分かっていませんが、原子構造の欠陥が原因ではないかと言われています。

赤色は血と関連づけられることが多く、生命力と強く結び付けられています。情熱的な色合いはあなたの心にエールを贈り、エネルギッシュさを感じ取れることでしょう。

パープルダイヤモンドの特徴

パープルダイヤモンドは、ピンクダイヤモンドに青色を足したような紫色のカラーダイヤモンドです。オーストラリアのアーガイル鉱山やロシアなどで採掘される宝石で、こちらも希少性が高いです。

淡いパープルダイヤモンドはスミレのような可憐で慎ましい色合いが魅力的です。神秘的でミステリアスなイメージがある紫色は、感受性や精神と繋がりがあるとされています。精神を安定させたい時に取り入れると良いでしょう。

オレンジダイヤモンドの特徴

オレンジダイヤモンドは、窒素の影響によってオレンジ色になったカラーダイヤモンドです。こちらも希少性が高く、なかでも濃く鮮やかなオレンジはなかなか見ることができません。

オレンジは温もりがあり陽気なイメージを与えてくれる色です。不安で誰かに寄り添ってもらいたい時に身につけると安心できるかもしれません。また、フレンドリーに振る舞いたい時に取り入れると陽気な印象を与えることができるでしょう。

イエローダイヤモンドの特徴

イエローダイヤモンドは、華やかな黄色の見た目が特徴のカラーダイヤモンドです。

南アフリカが主な産出国で、他にもインド・ブラジルなど比較的産出地が多く、ファンシーカラーダイヤモンドの中では見つけやすい宝石として知られています。色合いによって価値が異なり、濃く鮮やかな色のものほど高い価値をつけられる傾向にあります。

黄色は喜びや幸福を表すポジティブな色で、風水では金運を上げる色としても有名です。希望を表す色でもあるとされ、新しい挑戦をサポートしてくれるかもしれません。

ブラウンダイヤモンドの特徴

ブラウンダイヤモンドは、微量の窒素と結晶格子の歪みによって茶色味を帯びた色合いになったダイヤモンドです。

他のファンシーカラーよりも産出量が多いためか、あまり人気がありませんでした。しかし「コニャック」「シャンパン」などの商品名でプロモーションが行われるようになり、今では様々なブランドが取り扱うほどの人気の宝石となりました。

茶色は緊張をほぐしリラックスする効果がある色と言われています。ブラウンダイヤモンドを身につけて休日を楽しめば、日頃の疲れを癒してくれることでしょう。

ブラックダイヤモンドの特徴

ブラックダイヤモンドは、内部に黒色のインクルージョンが大量に集まっていることで黒く見えるカラーダイヤモンドです。男女ともに人気が高く、メンズジュエリーにもよく使用されています。

黒色は威厳や強さなど、強くたくましいイメージを持つ色です。また、高級感がある色でもあります。

真っ黒でインパクトのある見た目のブラックダイヤモンドを身につけることで、上質な大人の魅力を引き出してくれることでしょう。

グレーダイヤモンドの特徴

あまり知られていませんが、グレーカラーのダイヤモンドも存在しています。グレーダイヤモンドは、無色透明のダイヤモンドに比べてシックで落ち着いた色合いが特徴です。オーストラリア、南アフリカ、ロシアなどで産出されます。

あまり目立たずクールなイメージがありますが、スマートで上品な印象もある不思議な色です。日本では江戸時代に大流行した色で、「粋な色」と捉えられていました。


ダイヤモンドの価値の決まり方

婚約指輪や結婚指輪などの特別なダイヤモンドジュエリーを選ぶ際は、ダイヤモンドそのものが持つ価値が気になるものです。ダイヤモンドの具体的な価値を把握した上でジュエリーを選びたいのなら、「4C」に注目することをおすすめします。

4Cとはダイヤモンドの品質を評価する国際基準のことです。4Cの国際基準の要素は合計で4つあり、以下のようにそれぞれ「C」を頭文字に持つことから4C と呼ばれています。

4C

意味

カット(Cut)

カットしたダイヤモンドの仕上がりや形

カラー(Color)

ダイヤモンドの色

クラリティ(Clarity)

ダイヤモンドの透明度

カラット(Carat)

ダイヤモンドの重さ

4C

意味

カット(Cut)

カットしたダイヤモンドの仕上がりや形

カラー(Color)

ダイヤモンドの色

クラリティ(Clarity)

ダイヤモンドの透明度

カラット(Carat)

ダイヤモンドの重さ

各項目での評価が高いほど、ダイヤモンドとしての価値も高いことを意味します。

ただし、全ての項目で高評価を得ているダイヤモンドは希少性が高く、入手するのが難しい傾向にあります。そのため、ダイヤモンド選びの際は4Cの各項目に優先順位をつけ、ご自身が重視する要素を満たすものを探すようにすると良いでしょう。


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ダイヤモンドを使ったジュエリーを探しているのなら、「TOKYO JEWELRY FES(TJFES)」へぜひご来場ください。

TJFESは日本最大級のジュエリー消費者向け展示会です。「ジュエリーFES」「クリエイターFES」「ミネラル&ストーンFES」の3つのFESで構成されており、ジュエリーの「見たい」「買いたい」「作りたい」が叶う場所となっています。

様々な企業やクリエイターが出展するTJFESには、あらゆる宝石のジュエリーが揃っています。たくさんの選択肢から一生もののダイヤモンドジュエリーを探すにはぴったりの場所です。

TJFESの開催場所と開催日時は以下のとおりです。

 開催場所

 日程

 東京ビッグサイト 西展示棟3・4ホール

 2025年8月1日(金)~3日(日)

 

TJFESの詳細は、以下のページ からご確認ください。

「TOKYO JEWELRY FES」の詳細はこちら

【監修者】

長村由起子

【プロフィール】
ジュエリー専門ライター・編集者
ジャパンジュエリービジネススクールを卒業後、神戸のカラーストーン卸会社に8年間勤める。
その間、店舗・催事販売、リフォーム、仕入れ、買取業務、自社ブランドの立ち上げ、社員研修講師役まで様々な業務に従事。
現在はジュエリー専門ライター・編集者として活動中。国内外のジュエリー会社のコーポレートサイトやブログを執筆・編集しています。

個人ホームページ「ジュエリーのプロが教える宝石のいろは」https://japan-jeweler.com/

【取得資格】
JBS宝石ジュエリー鑑別鑑定士( JBS Graduated Jeweler)
ジュエリーコーディネーター2級
ジュエリーリモデルカウンセラー2級
博物館学芸員