ダイヤモンドのカラットの意味とは?シーンごとの適した大きさや価格相場を解説

ダイヤモンドのカラットは「サイズ」と間違われやすいですが、実際は宝石の「重さ」を示す単位です。ダイヤモンドの価値を決める「4C」のひとつとされ、ダイヤモンドのジュエリーを選ぶ際の重要な項目です。

この記事では、ダイヤモンドのカラットの意味や「4C」の内容を解説します。シーンごとのカラットの目安、カラットと価格の関係、カラット数ごとの印象の違いも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

・目次


ダイヤモンドの「カラット」とは?

カラット(Carat)は、「サイズ」と間違われやすいですが、ダイヤモンドを含む宝石の「重さ」を示す単位です。1カラットは0.2グラムで、単位は「ct」で表されます。

カラットの語源は諸説ありますが、昔の宝石商が宝石の重さを図る際に使用したカロブ(地中海原産のいなご豆)を語源とする説が代表的です。1907年に「メトリックカラット」が導入されてから、現在は宝石の計量単位として国際的に使用されています。

CaratとKaratの違い

「Karat(カラット)」は、宝石の重さを示す「Carat(カラット)」と同じ読み方ですが、重さではなく金の純度を示す単位です。

純金を24として24分率で金が含まれる割合を示しています。例えば、K24は純度が99.99~100%の金であり、K18は純度が75%の金です。Karatの表記の仕方はいくつかの種類があり、同じ18の純度の金でも、「K18」「18K」「18金」などがあります。


ダイヤモンドの価値を決める「4C」

ダイヤモンドの価値は、カラットを含む「4C」で評価されます。4Cは以下の各基準の頭文字を取った用語です。

●   カット(Cut)
●   カラー(Color)
●   クラリティ(Clarity)
●   カラット(Carat)

4Cを把握しておくと、ダイヤモンドのジュエリーを購入する時に役立ちます。4Cの内容を詳しく紹介します。

カット(Cut)

カット(Cut)は、ダイヤモンドの輝きや研磨技術を評価する項目です。輝きやファイアなどの要素をもとに評価がなされ、ラウンドブリリアントカットでは次の5つの段階で評価されます。
 

 Excellent

(エクセレント)

 Very Good

(ベリーグッド)

 Good

(グッド)

 Fair

(フェア)

 Poor

(プア)


カットの評価段階で最も高い評価が「Excellent(エクセレント)」です。そして、Very Good(ベリーグッド)、Good(グッド)の順に評価が下がります。

エクセレントのなかでも、プロポーション(カットの形の美しさ)、ポリッシュ(研磨)、シンメトリー(対称性)の3つの項目で最高評価を得たダイヤモンドはトリプルエクセレントと呼ばれます。トリプルエクセレントは美しいファセットや光の反射を持ち、荘厳な美しさを放つダイヤモンドです。

カラー(Color)

カラー(Color)は、ダイヤモンドの色を評価する項目です。ダイヤモンドは無色透明のイメージがあるかもしれませんが、実際はほのかな黄色を帯びていることが多いです。カラーでは、D~Zまでの段階でダイヤモンドの色味を示しています。
 

 D~F

 G~J

 K~M

 N~R

 S~Z

 Colorless

(カラーレス)

 無色

 Near Colorless

(ニアカラーレス)

 ほぼ無色

 Faint Yellow

(フェイントイエロー)

 わずかな黄色

 Very Light Yellow

(ベリーライトイエロー)

 とても薄い黄色

 Light Yellow

(ライトイエロー)

 薄い黄色


ダイヤモンドのカラーは、無色透明に近いほど高く評価されます。黄色の色味が強くなるほど希少性は低くなり、評価も低くなる仕組みです。

なお、ピンクやブルー、グリーンなどのファンシーカラーダイヤモンドは、上記の基準とは別の基準で評価されます。特にピンクやブルーのファンシーカラーダイヤモンドは産出量が少なく、評価も高い宝石です。

クラリティ(Clarity)

クラリティ(Clarity)は、ダイヤモンドの透明度を評価する項目です。ダイヤモンドに含まれる内包物(インクルージョン)と傷(ブレミッシュ)を総合的に考慮し、FL~I3までの段階で評価されます。
 

 FL

 IF

 VVS1~2

 VS1~2

 SI1~2

 I1~3

内外部に欠点なし

内部に欠点なし

10倍拡大で発見困難な内包物あり

10倍拡大でやや確認可能な内包物あり

10倍拡大で確認可能な内包物あり

肉眼で確認可能な内包物あり


クラリティは、内部の内包物、外部の傷のどちらも確認できないFL(Flawless、フローレス)が最高級の評価です。内包物は確認できないけれども、10倍拡大で傷が見えるダイヤモンドはIF(Internally Flawless、インターナリーフローレス)と評価されます。

カラット(Carat)

カラット(Carat)は、ダイヤモンドを含む宝石の重さを示す単位です。サイズとは異なる指標ですが、ダイヤモンドはカラットに比例して直径が大きくなるため、カラット数はサイズの目安にも利用されています。ラウンドブリリアントカットのカラットと直径の一覧は次のとおりです。
 

 カラット数

 重さ

 直径

 0.1ct

 0.02g

 3.00mm

 0.2ct

 0.04g

 3.81mm

 0.3ct

 0.06g

 4.36mm

 0.4ct

 0.08g

 4.80mm

 0.5ct

 0.1g

 5.14mm

 0.6ct

 0.12g

 5.47mm

 0.7ct

 0.14g

 5.75mm

 0.8ct

 0.16g

 6.02mm

 0.9ct

 0.18g

 6.29mm

 1.0ct

 0.2g

 6.48mm


なお、ダイヤモンドの原石の多くは1ct未満のものです。そのため、カラットが大きいダイヤモンドは希少価値が高く、評価も高くなっています。


シーンごとに適したカラットの目安

ダイヤモンドジュエリーを選ぶ時、「どれくらいのカラットにすれば良いだろう」と迷ってしまうかもしれません。どのカラットが適切かは個人により様々ですが、婚約指輪と普段使いの指輪を例に、カラットの目安を紹介します。

婚約指輪に適したカラット

婚約指輪は、0.2~0.4ctのカラットが人気です。大きさにすると約3.8~4.8mm程度で、50円玉の穴(約4mm)ほどの大きさになります。ダイヤモンドの輝きを楽しめ、生活のなかで着用してもあまり邪魔にならない大きさが好まれています。

普段使いに適したカラット

普段使いの指輪は、0.1~0.2ctのダイヤモンドがおすすめです。大きさは約3~3.8mm程度になります。比較的控えめなサイズで目立ちすぎないため、在宅中や外出先、仕事などの幅広いシーンで身につけやすいカラット数です。0.5~0.7ctのダイヤモンドは存在感が増すため、特別なシーンでの着用に向いています。


カラット数の違いと価格相場

ダイヤモンドの価格は、通常、カラット数が大きくなればなるほど高くなります。

ただし、カラットに比例して直線的に価格が上昇するわけではありません。ダイヤモンドは一定のカラットを超えると、一気に価格が跳ね上がる傾向にあります。これは、カラットの大きい原石はとても産出量が少なく、希少価値が高いからです。

なお、ダイヤモンドの価格は、カラット以外にカットやカラーも考慮して決まります。そのため、同じカラット数のダイヤモンドでも、価格が異なる場合があります。


カラット数の違いと与える印象

カラット数の小さいダイヤモンドは、可憐で上品な雰囲気を演出してくれます。ダイヤモンドの美しい輝きは、カラットが小さいからといって損なわれるわけではありません。カラットが小さいダイヤモンドであれば、指輪の重ねづけに適している点もメリットです。

一方、大きめのカラット数のダイヤモンドは存在感があり、手元に華やかさを加えてくれます。披露宴やセレモニーなどドレスアップした際にも、美しさが際立つカラット数です。

なお、0.1ct以下のダイヤは「メレダイヤ」と呼ばれています。ひとつの指輪に複数つけるデザインや、メインのダイヤモンドを引き立てる際に使用されます。

同じカラットでもカットで印象は異なる

ダイヤモンドには複数のカットの種類があり、同じカラットでもカットで印象が異なります。代表的なカットの種類は次のとおりです。

●  ブリリアントカット
●  ステップカット
●  ミックスカット

ブリリアントカットは、ダイヤモンドの輝きを最大限に発揮できるように考案されたカットです。ラウンドを基本に、オーバルやペアシェイプ、マーキーズシェイプなどの形状があります。

ステップカットは、階段状の台形をしたファセットが特徴です。ミックスカットは、ブリリアントカットとステップカットを組み合わせ、両者の強みを生かしたカットです。


ダイヤモンドのカラットに関するよくある質問

最後に、ダイヤモンドのカラットに関するよくある質問を解説します。

ダイヤモンドのカラットを確認する方法は?

ダイヤモンドのカラットは、鑑定書や刻印、ジュエリーの商品情報欄などで確認できます。その他、深さや直径を測り、「深さ×直径×直径×0.0061」の式にあてはめて計算すると大まかなカラットがわかります。

テンパーとは何カラットのダイヤモンド?

テンパーとは、10個で1カラットのダイヤモンドです。慣用的に使われている言葉で、100個で1カラットのダイヤモンドはヒャクパーと呼ばれる場合があります。

ダイヤモンドのカラットを選ぶ際の注意点は?

カラットの大きいダイヤモンドほど存在感があり、価格も高くなるため、使用するシーンや予算を考慮して選びましょう。同じカラット数でも手の大きさや形で印象が変わるため、着用する手とのバランスも重要なポイントです。


TJFESで自分にぴったりなジュエリーを探そう

カラットは、宝石の重量を示す単位です。周囲に与える印象や価格はカラットによって異なるため、ジュエリーを選ぶ時はカラットを事前に確認しましょう。

ご自身にぴったりなカラットのジュエリーを選びたい方は、「TOKYO JEWELRY FES(TJFES)」にぜひご来場ください。TJFESは、ジュエリーFESとクリエイターFES、ミネラル&ストーンFESの3つのFESで構成される展示会です。

幅広いデザインや価格帯、カラットのジュエリーを実際に見て選べるため、ご自身にあったジュエリー選びに役立ちます。「こだわりの婚約指輪を探したい」「一生もののジュエリーを見つけたい」という方にもおすすめの展示会です。

TJFESの開催場所と開催日時は以下のとおりです。

開催場所

開催日時

東京ビッグサイト 西展示棟3・4ホール

2025年8月1日(金)~3日(日)

 

TJFESの詳細は、以下のページからご確認ください。
「TOKYO JEWELRY FES」の詳細はこちら

【監修者】


イヴルルド遙華(いゔるるど はるか)


【プロフィール】

前向きなアドバイスが口コミで広がり、モデルやヘアメイク、エディターなどの業界で絶大な支持を得る、いま話題のフォーチュンアドバイザー。西洋占星術、タロットをはじめ、人生の流れを24の節目で区切る「フォーチュンサイクル」など、幅広い占いを独学で研究する。 ELLE ONLINE(ハースト婦人画報社)や VOCE(講談社)など様々なメディアに占いコンテンツを提供。櫻井・有吉THE夜会、ヒルナンデス!、ダウンタウンDX、ラヴィット!、ひるおび、などテレビ出演し、元気になれるアドバイスが大好評。

著書『運命のフォーチュンAmulet』(小学館)、「今からできる画数チェンジ よい名前 悪い名前」(小学館刊)、「風の時代に幸せをつかむ! “フォーチュンサイクル占い”」(主婦の友社刊) などが好評発売中。最新刊に 『ハッピー推し活占い』(小学館) がある。

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