モアサナイトとは？特徴やダイヤモンドとの比較、購入時の注意点を解説

モアサナイトは、地球に落下してきた隕石から発見された鉱物です。1893年、アメリカのバリンジャー・クレーターで発見された隕石のかけらのなかから発見されました。「モアサナイト」の名称は、発見者であるアンリ・モアッサンにちなんで命名されています。

モアサナイトは炭化ケイ素（SiC）の結晶で、無色透明の輝きを持ち、耐久性や耐熱性、剛性に優れた鉱物です。ただし、天然のモアサナイトは隕石のなかからしか発見されないため、ジュエリー用途での使用は制限されていました。

モアサナイトがジュエリーとして流通しはじめたのは、1990年代後半に人工的に合成する技術が開発された後です。モアサナイトはダイヤモンドに似た輝きと手ごろな価格帯である特徴から、現在は新たな宝石として注目されています。

モアサナイトは市場に流通して日が浅い宝石ですが、ジュエリーに適した多くの特徴を持つことから、現在では幅広いジュエリーに使用されています。モアサナイトの主な特徴は次のとおりです。

●  ダイヤモンドと似た輝きを持つ
●  耐久性が高い
●  熱に対する耐性が高い
●  手ごろな価格帯で購入できる
●   カラーバリエーションが豊富である
●  メンテナンスがしやすい

モアサナイトの各特徴の詳しい内容を紹介します。

モアサナイトは、ダイヤモンドと似た無色透明の輝きが特徴です。ダイヤモンドの輝きの秘密は高い屈折率と優れたカットにあります。モアサナイトはダイヤモンドと同様に高い屈折率を持つことから、宝石内部に差し込んだ光が反射して美しく光り輝きます。

特に、モアサナイトの光の分散度はダイヤモンドの2.36倍程度とされており、虹色に輝く「ファイア」はダイヤモンドよりも強く見られます。

モアサナイトは高い硬度や靭性（じんせい）を持ち、耐久性が高い特徴を持っています。

鉱物の傷付きにくさを示す「モース硬度」は、ダイヤモンドが10であるのに対し、モアサナイトは9.25～9.5です。これは、硬い鉱物として知られるサファイアやルビーよりも高い硬度であり、表面に他の鉱物があたってしまった場合でも、傷が付きにくいです。

また、モアサナイトは炭素とケイ素が交互に配列されて構成されており、鉱物の割れにくさを示す「靭性」が高いです。日常生活で身につけていても、損傷する心配が少ないメリットがあります。

モアサナイトを構成する炭化ケイ素は、化学的な安定性が高い物質です。温度を徐々に上げた際に分解が始まる「分解温度」は2,545℃で、とりわけ高温に対する耐熱性が高いです。ダイヤモンドと比較しても高い耐熱性があり、高温の環境でも熱による劣化や変色が起こりにくい宝石です。

モアサナイトは、ダイヤモンドと比較するとリーズナブルな価格帯で販売されています。鉱山から採掘されるダイヤモンドに比べ、モアサナイトは人工的に製造できることが理由です。モアサナイトは同じ重量であればダイヤモンドの10分の1程度の価格で購入できる場合もあり、コストパフォーマンスが高い宝石です。

モアサナイトは無色透明以外に、ブルーやイエロー、グリーンやピンクなどの豊富なカラーバリエーションがあります。

ダイヤモンドにもイエローやピンクなどのファンシーカラーダイヤモンドがありますが、希少性が高くとても高価です。モアサナイトは手ごろな価格帯で多彩なカラーを選べるため、ファンシーカラーダイヤモンドの代替ジュエリーにも適している宝石です。

モアサナイトは、ダイヤモンドと比較して親油性が低い特徴を持っています。

ダイヤモンドは親油性があり、油分が付着すると表面が曇ってしまう可能性があります。一方モアサナイトは、皮脂や指紋、化粧品やハンドクリームなどの油分が付着しにくく、メンテナンスの頻度が少なくても、輝きを保ちやすい宝石です。

モアサナイトとダイヤモンドは輝きや硬度が似ている宝石ですが、いくつかの点で異なります。モアサナイトとダイヤモンドを比較した表は次のとおりです。
 

モアサナイトとダイヤモンドの輝きで違う点は、光の分散度の点でモアサナイトは2.5倍である点です。この分散度の違いにより、モアサナイトは虹色に近い鮮やかな光を放ちます。

その他、モアサナイトは特定の方向に割れやすい劈開性（へきかいせい）がなく、親油性も持たない点で異なります。

まばゆい輝きを放つモアサナイトは、幅広いジュエリーで使用される宝石です。モアサナイトを使用したおすすめのジュエリーとして、リング、ネックレス、ピアスを紹介します。

光の屈折率が高いモアサナイトのリングは、まるでダイヤモンドのような美しい輝きが魅力です。宝石内部に差し込んだ光の反射が美しく、手元を上品に彩ってくれます。見る角度によって輝き方が変わり、様々な表情を見せてくれる点も特徴です。

モアサナイトは、ネックレスとしても人気です。シンプルで身につける方の年齢層を選ばない一粒ネックレスを中心に、幅広いタイプのネックレスが販売されています。モアサナイトはダイヤモンドと比較すると安価であるため、0.5～1ctの比較的大きなネックレスも、手に入れやすい価格で購入できる点もメリットです。

モアサナイトのピアスは、耳元に美しく上品な輝きを添えてくれるジュエリーです。グリーンモアサナイトやピンクモアサナイト、ブルーモアサナイトなどのカラーバリエーションも多彩で、コーディネートの差し色としても利用できます。

モアサナイトは多くのメリットがある宝石ですが、ジュエリーとして選ぶ際にはいくつか注意したい点があります。主なデメリットを紹介します。

市場で流通しているモアサナイトは、全て人工的に作られた合成石です。天然産のモアサナイト自体は存在しますが、非常に希少かつ宝石質として利用されることはほぼありません。

そのため、自然界に存在する天然石にこだわりたい方には、ダイヤモンドがおすすめです。

モアサナイトはダイヤモンドと似ている部分が多い宝石ですが、前述のように異なる部分も存在します。例えば、モアサナイトはダイヤモンドに比べて光の分散度が2.5倍であるため、ファイアによる虹色の輝きが強く現れます。モアサナイトは複屈折性を持つことから、ダイヤモンドと見た目で異なる部分があります。

モアサナイトが流通し出したのは1990年代後半以降で、他の宝石と比べて、比較的歴史が浅い宝石です。欧米では広く知られていますが、現時点では日本での認知度はまだ低く、取り扱うメーカーや店舗が少ないです。

モアサナイトを購入する際は、次の点に注意しましょう。

●  4Cを確認する
●  品質を確認する
●  信頼できる店舗・ショップで購入する

モアサナイトは、ダイヤモンドと同様に4C（カット、カラー、クラリティ、カラット）で評価されます。品質を確認するためにも、事前に4Cが明記されているか、どのような評価であるかを確認しましょう。模造品を購入するリスクを避けるため、信頼できる店舗・ショップで購入することも重要です。

モアサナイトを含め、ご自身にぴったりのジュエリーを見つけたい方は「TOKYO JEWELRY FES（TJFES）」にぜひご来場ください。

TJFESには、定番のジュエリーから希少なルースまで、多くの商品が展示されます。幅広い価格帯・デザイン・素材のジュエリーが出展されるため、希望するジュエリーを見つけたい方におすすめの展示会です。クリエイターが作成したジュエリーもあり、人とかぶらないこだわりのジュエリーも探せます。

TJFESでは各種ワークショップが開催され、オリジナルジュエリーの作成が可能です。

TJFESの開催場所と開催日時は以下のとおりです。

【監修者】

イヴルルド遙華（いゔるるど はるか）

【プロフィール】

前向きなアドバイスが口コミで広がり、モデルやヘアメイク、エディターなどの業界で絶大な支持を得る、いま話題のフォーチュンアドバイザー。西洋占星術、タロットをはじめ、人生の流れを24の節目で区切る「フォーチュンサイクル」など、幅広い占いを独学で研究する。 ELLE ONLINE（ハースト婦人画報社）や VOCE（講談社）など様々なメディアに占いコンテンツを提供。櫻井・有吉THE夜会、ヒルナンデス！、ダウンタウンDX、ラヴィット！、ひるおび、などテレビ出演し、元気になれるアドバイスが大好評。

著書『運命のフォーチュンAmulet』（小学館）、「今からできる画数チェンジ よい名前 悪い名前」（小学館刊）、「風の時代に幸せをつかむ! “フォーチュンサイクル占い”」（主婦の友社刊） などが好評発売中。最新刊に 『ハッピー推し活占い』（小学館） がある。

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